
『ダンダダン』で圧倒的な存在感を放つ「邪視」。
その不気味な姿の裏には、ネット都市伝説「くねくね」を彷彿とさせる恐怖と、生贄にされた少年の凄惨な過去が隠されています。
本記事では、邪視の正体や誕生の悲劇を深掘りするとともに、宿主となったジジとの危うくも熱い共生関係について詳しく解説します。
この記事で怪異・邪視のことを深く知ることで、『ダンダダン』の世界をより楽しめるでしょう。
本記事の内容
本記事の内容は、ネタバレがあるので注意してください。
目次
怪異・邪視とは?元ネタ「くねくね伝説」を解説
まずは、邪視(じゃし)のプロフィールと元ネタである「くねくね伝説」について解説していきます。
怪異・邪視のプロフィール
邪視の見た目は、カラダ全体が真っ白で、手足が細く腕がひざ下まであり異常に長いです。
動物で例えるとオラウータンのような体型です。
目は縦に大きく伸びており口角が耳元まで吊り上がり、トラウマ級の不気味な顔をしています。
邪視は、山の怪(かい)で、神と崇められるほどの強い妖怪。
並の人間が取り憑かれると、細胞が破壊され死に至ります。
そのため、霊力の高い人間だけを狙ってとり憑こうとしてくるのです。
服装はブリーフ一丁で、200年にわたり殺された人々の怨念がブリーフに宿っています。
- 英訳:EVIL EYE
- 分類:山の怪(かい)
- 生息地:山
- 体長:222㎝
- 好きなもの:盆踊り
- 声優:田村 睦心(たむら むつみ)・・・『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』エルメェス・コステロ役
- 能力:邪眼・・・邪視の憎悪の目を見ると自殺願望に駆られる
邪視の元ネタ「くねくね伝説」
邪視の元ネタである「くねくね」は都市伝説の1つで、2003年頃からネット掲示板の2ちゃんねるで話題になりました。
真夏の田舎の田んぼでくねくねと動いている、細長い謎の白い未確認生物のことです。
くねくねを望遠鏡などで詳しく見ると、精神に異常をきたし、精神が崩壊すると言われています。
ただ、遠目からくねくねを見る分には、実害はありません。
この「くねくね」が邪視のモデルになっているそうです。
「くねくね」の代表的なエピソード
ある兄弟が夏休みに田舎の祖父母の家へ遊びに行った時のことです。
外は雲一つない快晴で、田んぼが広がるのどかな風景でした。
ふと弟が窓の外を見ると、遠くの田んぼの真ん中に、真っ白な何かが立っているのに気づきました。
それは人間のような形をしていましたが、まるで骨がないかのように、風もないのに「くねくね」と奇妙な動きを続けています。
不思議に思った弟は、兄を呼んで尋ねました。
「ねえ、あれ何かな?」 兄も最初は「案山子(かかし)じゃないか?」と言っていました。
しかし、あまりに不可解な動きに興味を持ち、家の中から双眼鏡を持ち出して覗き込んだのです。
しばらく黙って覗いていた兄でしたが、急に顔が真っ青になり、冷や汗をだらだらと流し始めました。
そして、持っていた双眼鏡を落とし、そのまま「分かった……分かってしまった……」とうわ言のように繰り返しながら、自分もその白い物体と同じように、狂ったようにくねくねと踊り始めたのです。
そこへ戻ってきた祖父が、その光景を見て激しく動揺します。
「あいつ(くねくね)を見てしまったのか!」 祖父はすぐに兄を別の部屋へ隔離し、家中のカーテンを閉め切りました。
その後、兄は精神を完全に病んでしまい、知的施設へ送られることになりました。
弟が「あの日、お兄ちゃんは何を見たの?」と家族に聞いても、誰も答えようとはしません。
ただ一つ分かっているのは、「正体を見て、理解してしまうと発狂する」ということだけでした。
『ダンダダン』の邪視は、この
「見たら発狂し精神が崩壊する」
「正体がわからない不気味な動き」
というエッセンスを取り入れ、さらに「生贄にされる悲劇」という重い背景を加えてキャラクター化されたものと考えられます。
邪視の悲しき過去とは?
邪視には悲しい過去があります。『ダンダダン 5巻』第39話「邪視」に掲載。
それは、邪視が人間の子供だったころ、村を守る「人柱(ひとばしら)」、つまり生贄の少年として選ばれ犠牲になったことです。
邪視が住んでいた土地には、大蛇信仰があり火山に住む大蛇が、腹をすかせると火山が大噴火すると信じられてきました。
当時の村人は、噴火を抑えるために村の子供を生贄として捧げることで、大蛇の空腹を抑えていたといいます。
その生贄になった子供の一人が邪視なのです。
生贄の邪視は、生きたまま牢屋のような小屋に閉じ込められていました。
小屋のすき間からは外が見え、子供たちが楽しそうに踊っているのが見えます。
食べ物も与えられずガリガリになった邪視は、小屋の中で子供たちを真似て踊りました。
しかし、ろくに食べ物を食べてない邪視は、倒れ込んでしまいました。
そして邪視は最後、人柱になり「一度でいいから、みんなと一緒に遊びたかったな・・・」という思いを残し、炎に包まれて焼け死んでしまったのです。
今日まで生贄のおかげで、200年間1度も火山は噴火することもなかったと伝えられてきました。
この200年間、大蛇様に子供を生贄として捧げてきたのが鬼頭家です。
鬼頭家に対する激しい恨みや誰も助けてくれない悲しみなど、強烈な負の感情が怨念となり怪異・邪視へと変貌したのです。
邪視とジジの関係性とは?
邪視とジジの関係性は、邪視にとってジジのカラダは宿主であり、ジジにとって邪視は強力な呪いです。
邪視は、ずっと宿主としてジジのカラダを狙っていました。
なぜならジジは、霊媒師の星子が認めるほどの天才的に強力な霊力の持ち主で、おまけにフィジカルも高いからです。
つまり人間に復讐するのが目的の邪視にとって、ジジのカラダはうってつけなわけです。
ジジの脳内に子供の頃の邪視が現れ、
子供の邪視「・・・遊びたいんだ・・・一緒に・・・」
ジジ「なにして あそぶ~ふぉー!!一生分でも足りないくらいさ いくらでも付き合っちゃうよ」
子供の邪視「言ったな」
引用:龍幸伸/集英社/ダンダダン5巻
このような二人の会話のあとジジ(円城寺仁)は、発狂し邪視にカラダを乗っ取られてしまいました。
ジジのカラダを手に入れた邪視の強さは、半端なくオカルンやモモたちを手こずらせます。
そんなピンチなときにモモのおばあちゃんである星子が助けにきます。
人体模型の太郎を使って邪視を包み込み、厄払いのお札を貼り暴れる邪視の封印に成功したのです。
その後、邪視を封印してわかったことは、
- お湯をかけるとジジ(円城寺仁)に戻り、冷水をかけると邪視に変身する
- 邪視は、まだ赤子なため、これからどんどん強くなっていく
- 星子が神越市と人体模型の太郎に張った結界への耐性がついてしまう
ということが明らかになりました。
このままにしておくと危険なため、星子が邪視をお祓いすることに決めました。
しかし、お祓いの途中、ジジが涙を流しながら
ジジ「邪視を殺さないで!!一緒にあそぶって約束したんだよ・・・!!!」
引用:龍幸伸/集英社/ダンダダン7巻
このジジのやさしさに心を打たれ星子は、お祓いをやめ邪視を家族にすると決めたのです。
また、オカルンは友達であるジジを守るため、ジブンが強くなって邪視を抑えられるようになると決意をします。
その後、強力な霊力を秘めたジジは、星子から氣を出す訓練を受け、危ういながらも邪視との共存関係に成功したのです。
まとめ:邪視はジジと共存し、味方になる
今回は、邪視のプロフィールや元ネタから悲しい過去、ジジとの関係性について徹底解説しました。
本記事のポイントをまとめると以下のとおりです。
- 邪視の目を見ると自殺願望に駆られる
- 邪視の元ネタは、2003年にネット掲示板2ちゃんねるで話題になった「くねくね」
- 邪視には人間の子供だった頃、大蛇様の生贄になった悲しい過去がある
- 並の人間が邪視に取り憑かれると、死んでしまう
- 霊力とフィジカルが高いジジのカラダを邪視は狙っていた
- 邪視はジジのカラダを乗っ取るのに成功
- ジジが氣を高める修行をすることで、邪視との共存関係に成功
- 星子が邪視をお祓いで殺すのではなく、家族にすることを決断
邪視は強烈な怨念のパワー持つ、恐ろしい妖怪でした。
しかし、星子の器の大きさやジジの強さとやさしさにより、邪視の負の感情も和らぎ邪視との共存関係に成功しました。
邪視のパワーは、オカルンたちの心強い戦力になっています。